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下肢静脈瘤とは下肢の静脈が拡張してくる状態で、伏在静脈瘤、側枝型静脈瘤、網目状静脈瘤、クモの巣状静脈瘤に分けられます。
このうち主に治療が必要な静脈瘤は伏在静脈瘤で、静脈弁の機能不全による逆流が原因となりボコボコと瘤のように血管が拡張してきます。
症状はむくみ、重だるさ、夜間の筋痙攣などから始まり、ひどくなると皮膚の色素沈着や皮膚炎、潰瘍などを形成します。
女性に多く、多くは妊娠・出産による腹圧の上昇から大腿付け根から分岐する大伏在静脈の第一静脈弁が壊れることにより静脈瘤へと進展していきます。その他力仕事や立ち仕事の方に発生しやすくなります。
また膝裏から分岐する小伏在静脈由来の伏在静脈瘤もあります。
治療は弾性ストッキング着用や下肢挙上などの保存的治療と手術治療に分けられます。
以前はストリッピング手術といって大伏在静脈(小伏在静脈)内にワイヤーを通して血管そのものを抜去する方法が主流でしたが、約10年前よりカテーテルを用いた血管内治療が始まり、現在はほとんどカテーテルで治療されています。
カテーテルでの治療はレーザーや高周波を用いた血管内焼灼術と接着剤を使用した血管内塞栓術があります。血管内焼灼術は術後3週間程度の弾性ストッキング着用が必要となります。
血管内塞栓術はより新しい方法で基本的に手術後弾性ストッキングの着用は不要です。
当院では血管内焼灼術、血管内塞栓術の両方が可能で、どちらの方法も局所麻酔下での日帰り手術が可能です。
網目状静脈瘤、クモの巣状静脈瘤は症状が無く、主に美容的な目的での治療となりますが当院では保険適応である硬化療法で治療が可能です。
硬化療法後は約1ヶ月間の圧迫が必要となります。
側枝型静脈瘤は硬化療法または瘤切除術での治療が可能です。
Vascular accessとは血液透析を行う際に血液を体外へ取り出し、戻す部位の事です。
血液透析を行うためには多くの場合内シャントというものを身体に造り、この内シャントから血液を一旦体外へ採りだしてダイアライザー(フィルター)を通してきれいにして、内シャントへ返血します。
血管には動脈と静脈がありますが、心臓から来た血液は動脈を通って毛細血管まで行き、毛細血管で消費された血液が静脈を通って心臓に戻ります。
内シャントというのは本来直接つながっていない動脈と静脈を毛細血管に行く手前でつなぐことで勢いのある動脈の血液を静脈に流すことになります。こうすることで身体の表面にある静脈に動脈血が流れ、静脈が徐々に発達していき、透析に必要な血流を採取できるようになります。
維持透析になると通常週に3回透析を行いますが、そのたびに内シャントに2本ずつ太い針を刺します。1年間では300回も穿刺されることになり、内シャント狭窄や閉塞といった合併症が発生します。
内シャントの合併症に対して血管形成術(カテーテルで血管を拡張する)や血栓除去術(詰まった血栓を取り出す)が必要になることがあります。
内シャント造設術に適した血管が無い、これまで複数回の内シャント手術を行って体表の静脈が荒廃している、内シャントを造ると手が虚血となる、心機能が悪く内シャントを造ると心臓が負荷に耐えられないため内シャント造設術が行えない等の場合、長期留置型カテーテルを挿入することもあります。
当院では内シャント造設術や血管形成術などの修復手術、カテーテル挿入術などを日帰りで行っています。
閉塞性動脈硬化症とは動脈硬化により末梢の動脈が狭窄・閉塞する状態で、症状としては間歇性跛行(歩くと足がだるくなり、休むとまた歩けるようになる)や安静時疼痛、潰瘍・壊疽などがあります。
ABIと言う簡便な検査法(両手両足の同時血圧測定)でスクリーニングが可能です。 閉塞性動脈硬化症が疑われたら造影CTで診断を行い、治療方針を決定します。
治療は薬物・運動療法・禁煙から始まり、より重症例ではカテーテルでの血管形成術や外科的バイパス術、潰瘍病変に対しては外科的切除や下肢切断術が必要となる場合があります。
当院では主に薬物・運動療法を行っています。
薬物としてはアスピリンなどの抗血小板剤やコレステロール・中性脂肪を低下させるスタチン製剤を使用します。
血管内治療や外科的バイパス術が必要な場合は連携施設である中頭病院へ紹介させていただきます。